五木寛之先生
昭和19年生まれの先輩がいます。数年前に脳梗塞を患われ以来思うように歩けなくなったため小生が仕事の時に運転手してあげたり、リハビリの送迎してあげたり図書館に本を借りに行ったり、将棋の相手をしてあげたりしています。先輩がよく「借りてこい」という作家に写真の五木寛之先生がいらっしゃって小生は五木先生のことなんぞ存じませんでしたが先輩があまりに読むのでちょっと気になって読んでみることにしました。
さすが超売れっ子大作家だけのことはあり、あっという間に引き込まれてしまいます。
特に人の生についての観察が行き届いていて、幼稚な小生でも「なるほどー」
と考えさせられる言葉が多いのです。
例えば
【長生きすることが良いことだとは限らない。人の一生は誰にもわからない。生きていくことを基準に考えると、「今日も一日平和をありがとう」となりがちだけど死ぬことを基準に言うと「一日死ぬのが早まった、明日こそしっかり生きなきゃ」とならないか?】
とか。世間一般で常識っぽく言われていることに別の角度から考えてみる、的な思考が面白くてあれこれ読んでしまいます。。
小生は先輩の身の回りのケアを素の良心からではなく
「甘えてんじゃねえ、そんなこともできねえならリハビリ必要ねえだろ、根性見せろ!」
と心の中でつぶやきながら
「先輩、花見いきましょう。車椅子押したげる」
とか言って連れ出し障害者用の駐車場に遠慮なく止めて、一般の方からは
「あの兄ちゃん車椅子押してエラいなあ・・・」
的な視線を浴びつつ心の中は
「ふー、こんな時しか堂々と混雑してるど真ん中に車止めれねえし、なんなら先輩連れてUSJでも行ったら待ち時間もないかもしれんぞ・・・」
と不埒な考えが頭をよぎるのでした(汗)
やっぱり所詮はその程度のオトコなのだー(涙)
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