ゴローさん・・さようなら・・
また一人大切な人が旅立った・・
友と呼ぶには失礼なぐらい歳は離れていたけど僕にとってはとても身近な先輩であり、
数少ない心許せるオトコだった。
ほんの二日前の事だった。
ゴロさんからメール来た。
「今度会う時(4月末)形見替わりに腕時計持っていくから受け取ってね」
「うん。形見にはちと早いけどもらっておくね。大事にするから」
って。そして今日のことを予見していたのか
「もう一回うなぎ山椒のライブ聞きたかったなあ」
「何言うてるん。電車乗れなくても家まで行って出張ライブするから家片付けときや。」
「おお、それなら寝込んでも安心やな~」
って言ったばかりやん・・・
ゴロさんは真っすぐの心の持ち主だった。全然生きてることに気負いがなく、癌と告知されてもしっかり受け止めて最後の最後まで自分の生き方を貫いた。
「元気になって写真を撮ってみんなを元気づけてあげて。死ぬまで撮ってよ」
「うん、それが生きがいや」
って。そして本当に病気を受け入れ決して強がらず、人間としての尊厳を保ちながら生きた。僕はよく言ったものです。
「あのなゴロしゃん。僕はなゴロしゃんの生きざまめっちゃ好きやで。死ぬまでやりたいことやってな。やりたいことなくなったら死のうな。死にざましっかり見せてや。人間ってこうやって死ぬんや!ってのを見せてな。僕も病気になったときゴロさんはこうやって生きてた。って自分を奮い立たせるからな。」
本当に・・・ゴロしゃん・・格好良かったよ・・・今まで僕が見た人の生きざまで一番格よかったよ。最後までカメラの事話してくれたもんな・・・
看護婦さんや先生によく文句言ってたね。
その姿を見て僕はやっぱりまだ生きたいと思ってるんやな。それならゴロしゃんの怒りの真意はともかく僕もゴロしゃんの怒りに賛成じゃあ!ってわけわからず同調して怒ったものです。
僕の人生の数々の思い出にゴロしゃんは登場する。
家族の写真もゴロしゃんにとってもらった。
本当に本当にゴロしゃんの写真はすごいと思った。ひどいやん。こんなに思い出残して旅立つなんて。
もっとさ、ヨボヨボまで生きておじいちゃんになって、曾孫までみて
「もうええでゴロさん。ゆっくり休もう」
って旅立ってほしかったわ・・・・
「僕は若いころ酒でひどい失敗したからもう酒は呑まない」
って言ってたよね。僕も酒の失敗談なら多くあるけど僕の場合はいつもヤケクソみたいに呑むので周りが迷惑がって僕と酒で付き合える人も少なくなった・・・ってアカンやろ、これ!
僕のそういうところをちゃんと指導しないとダメやん!先輩なら。
ううっ・・・ゴロさん・・・ほんまにもっともっと話したかってん。
ゴロさんが癌で長くないことは知ってたけど、まだ逝くそぶりなかったやん。
だからゴロしゃんと最後の話はあれしよ、これしよ、って思ってたのに・・
めちゃめちゃ後悔するわこれ・・・
ほんまにひどいわゴロしゃん・・・
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